株式会社ワイヤレスクレフは通信技術と電波応用技術およびその事業開発に関するコンサルティングの会社です。

通信の究極の目的は「ひとの命を守る」ことに今も変わりはありませんが、通信は人々の暮らしを支えるインフラとなって久しく、技術の進展とともにアプリケーションはさらに多様化し、トラヒックの爆発的な増加が続きます[1]。

5Gの時代を迎え、従来のセルラー技術を基本とするネットワークアーキテクチャは、その接続性能を維持する上では依然重要ですが、機器の大幅な省電力化と通信容量の拡大のためにはmmWaveの有効利活用など、新たな実用的工夫を必要としています。5G標準規格にはそのための仕掛けが随所にありますが、多くの実装は既存のネットワークアーキテクチャの延長で構成されてないでしょうか。Beyond-5Gの検討が佳境を迎え、新しい無線LANなど免許不要のユーザオリエンテッドな無線技術が安価に手に入る時代を迎え、ユーザがネットワーク運用により主導権を持つことが可能になりつつあります。それを実現可能にする国や地域を超えた協調周波数割当は世界共通の課題です。その一方で、新しい電波利用技術と、既存の無線通信や放送サービスとの周波数共用に関する研究の重要性はますます大きくなっています。

「ワイヤレスクレフ」とは「無線の記号」の意です。音楽のト音記号やヘ音記号がスコアリーディングの起点となるように、上述のような新しい課題解決のための指針を提案し、ご一緒に考え、次世代通信ビジネスをつくるとともに、無線技術のユーザへの恩恵を最大化することを目的としています。

[1]総務省「情報通信白書」令和4年度版